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2014年07月10日(木) 
第四章 攻める意識
  二番打者の役割

 野球には打順がある。宮本慎也イコール二番打者というイメージを持っていただいている方も多いと思うが、何番が自分に合っているかというのは、現役を引退した今でも分からない。
 バッターのタイプとしては、そこまで四球を選ぶタイプではなかった。2003年に140試合に出場しての38個が最高だ。2013年には鳥谷敬(阪神)が144試合で104個を選んでいるから、少ないほうだともいえる。
 追い込まれてから粘ったという点では粘れたと思うが、本当にいいバッターはそこから四球を選ぶことができる。四球の数が少なかったという意味だは、そこまでいいバッターではなかったのだろう。
 言い訳をするわけではないが、現役生活を通じて四球が少なかったのには、私なりの理由がある。私には長打力がないので、投手は投手有利なカウントを作りたがることが多かった。ならばと、相手投手がストライクを取に来るボールを、確実にバットの芯に当ててヒットにする方向を追い求めていた。早いカウントから打つことを選択した結果、粘ってフォアボールを選ぶというのが、なかなかできなかったのである。
 打順は二番を任されることが多かったが、同学年の真中満との、一、二番は性格的に相性がよかったと思っている。真中が好き放題にやって、私がある程度カバーするという関係が、自然とできあがっていた。
 一度、広島戦で真中が三打席連続先頭バッターで、すべて初球を打ってセカンドゴロに倒れたことがあった。さすがに三打席目の最後に「マンさん(真中)、ちょっとやめてくれよ」と言うと「だってお前、二打席初球アウトになったら、相手は初球は打たないと思っているでしょ。だから初球から打ったんだ」と真中が言った。「それはそうだけど、それだったらヒットをを打ってくれよ」と言い返したのを覚えている。
 それくらい真中はプラス思考で、前向きな性格だった。「切り込み隊長」と表現されることもある一番打者として、チームに勢いを与える選手である。対照的にマイナス思考の私とは相性がよかったのだろう。私生活でも遊びに行くことが多かった。
 二番打者として面白かったという点では、2008,09年に盗塁王になった福地寿樹の一番打者は最高だった。福地が塁に出ると「どうするんだ、ベンチは動くのかな」と考えなければいけない。福地レベルの足になると、ベンチが「走るな」というサインを出す場面以外は自分の判断で盗塁することができるグリーンライト(青信号)なので、二番は福地が走るまではある程度、待ってあげないといけない。
 ランエンドヒットのサインが出ることも多く、盗塁した後に右方向に進塁打を打つケースもあった。ただ、ずっとそれを続けていると、今度は相手バッテリーに徹底的にインコースを攻められる。それならこんどは思い切って引っ張って、三遊間を狙うもしくはインコースのボールを一、二塁間に持って行く。足を含めた駆け引きという部分では、一番やりがいがあった。
 福地は引退した2012年に「宮本さんには盗塁のスタートが遅い時、ボールをカットして助けてもらった」と言ってくれていたが、それは買いかぶりすぎだ。よほど、一塁走者のスタートを待つ体制でいないと、そんな芸当はできない。とはいえ、二番打者としていろいろな役割をこなすのによい相棒は福地だった。
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閲覧数756 カテゴリ日記 コメント0 投稿日時2014/07/10 11:52
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