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2016年02月23日(火) 

 元福島県職員の伊東功さん(65)=同県本宮市=が原発事故に苦しむ故郷の日常を川柳に詠み、「脱原発 福島からの風 放浪編」として自費出版した。「最初は酒の席の冗談。仲間が褒めてくれるので、その気になっちゃった」という伊東さん。一緒に、ほろり、くすりとしませんか。

 寒風に明日を信じて草むしる

 震災の前年に早期退職した伊東さんは庭の草むしりが日課だ。「無心になれるから」と黙々とむしる。ほんの微量でもセシウムが抜ける期待もある。

 黙ってちゃわからんぜよと一番星

 映画「トラック野郎」で「一番星・星桃次郎」を演じた菅原文太さんが、あの世でも寡黙な高倉健さんに話しかける。「再稼働反対、辺野古移設反対と声を出そうぜ」。二人の大フアンだったからこその妄想。

 あの時も雨から雪へ3・14

 聖夜。山下達郎さんの歌を口ずさんで思い出した。寒かったなあ。

 フクシマを忘れないよと友ポツリ

 息子のいる茨城県へ友が去った。事故前から「原発はいかん」が口癖だった。かの地からでも同じ言葉を言い続けるだろう。

 デジタルの線量計に空っ風

 アナログ人間に冷たく映る。

 関西弁が飛び交うコンビニ駐車場

 賑わいはいつか来たよな見たような

 全国から除染作業員がやってくる。なぜか目立つのは関西弁だ。このにぎやかさ、原発建設ラッシュのころもそうだった。

 被災者はオリンピックの陰で泣き

 五輪招致の際、「東京は福島から遠く離れて安全」と言った人がいた。

 粛々と水を流して再稼働

 記者会見漏れた漏れぬのリサイクル

 汚染水はきょうも流れる。

 戻りてぇー戻りてぇーけど山がねえー

 故郷の山。清い沢に魚が躍り、山菜が茂っていた。戻ってもそんな山は今はない。

 五年間これが現(うつつ)と言い聞かせ

 まだ夢のような気がする。

     ◇      ◇

 句集の希望者は返信用の切手三百円分を同封し、〒969 1166福島県本宮市本宮近江内五六の三、伊東功さんへ。

     (福島特別支局・坂本充孝)

 ×          ×

写し間違いあります。ごめんなさい。

一緒に、ほろり、くすりとするつもりで今朝カミさんに封筒を投函してもらった句集はいつ頃届くでしょうか?


閲覧数1,443 カテゴリ日記 コメント2 投稿日時2016/02/23 11:56
公開範囲外部公開
コメント(2)
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  • 2016/02/23 13:11
    真実から、出た言葉所以に、心に響きますね。
    私達には、すぐそこに浜岡原発・・・。
    経済、利便性、人類の未来、
    どうあるべきでしょう。
    本音とたてまえの交錯しています。
    次項有
  • 2016/02/23 14:52
    隣のとろろ園さん
      ありがとうございます。
     確率は低くても事故は0ではないですから核の恐怖は無い方がいいですね。

    今朝、300円の切手と一緒に励ましの言葉も同封したかったですけど、私には何も言うことができず切手だけを送ってしまいました。

     私たちの少し先輩は三本鍬で耕し自給自足の百姓だったがその生活の中にも「百笑」の楽しさもあったのかと思うと現代の経済や利便性は私には分からなくなります。
    次項有
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