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山梨日日新聞 2012年11月23日付 朝刊 【愛犬探し3年 御坂で再会】 2009年夏、飼っていた雌犬「ミチ」(12歳)が県内でいなくなり捜していた会社員中島孝与さん(48)=神奈川県小田原市=は今年7月、笛吹市御坂町で3年ぶりに愛犬と再会を果たした。毎週のように山梨を訪れ、捜し続けた中島さんに御坂町の住民も地域ぐるみで協力。今月3日に同町内で開かれた運動会には、ミチを連れて住民に感謝の言葉を述べる中島さんの姿があった。 ミチの行方が分らなくなったのは09年6月。孝与さんの父孝一さん(80)が、北杜市内に借りている畑で農作業を終え、小田原市の自宅に帰る途中だった。ミチを車のトランクに乗せて移動中、笛吹市から新御坂トンネルを抜けて富士河口湖町に入った辺りで、閉めたはずのトランクが開いているのに気付き、ミチが見当たらなくなっていた。 ミチを飼い始めてから約10年「家族同然の存在だったミチを捜したい」。孝与さんらは通り道をたどり、目撃情報を集めようと御坂町の観光農園などにミチの写真付きのチラシを配った。「本当に一生懸命で、協力しようと思った」。当時、尾山区長だった川井保夫さん(64)は孝与さんに同情し、住民への回覧板にチラシを挟んだ。 すぐに目撃情報が寄せられ、ミチが御坂町内にいることが分かると、孝与さんは仕事の合間を縫って同町内を訪れ、愛犬を捜すように。車中泊をしていた孝与さんの体を気遣い、同町下野原の塚越くに子さん(63)が自宅に泊めたこともあった。ミチにあげようと、自宅の前にエサを置く人も何人か現れた。ミチの姿はたびたび目撃されながら、捕まえられない日々が続いたが、今年7月21日、同町尾山でミチはようやく捕まり、孝与さんの元に戻った。 今月3日、御坂中で開かれた区民運動会。ミチを連れて孝与さんが会場を訪れた。「みなさんの励ましや支援があり発見できた。みなさんに感謝したい」。孝与さんのあいさつを聞き、住民らは「本当に良かった」と顔をほころばせた。 孝与さんはミチが見つかった後も時々、山梨を訪れている。「ミチのおかげでさまざまな人と出会うことができた」と振り返っている。 〈読者投稿〉 「ミチー!」と思わず叫んでしまいました。迷犬ミチを知ったのは、組の回覧板でした。スーパーの入口にも近所の食堂にもあちこちにチラシが張られていました。食堂のおかみさんからは「飼い主さんが度々訪れて捜している」とも聞きました。 それから大分たったある日、裏の畑で「ミチ」らしい黒い犬を発見したのです。「ミチ!」とすぐに家を出たのですが、もう犬は去ってしまった後でした。それから2度程ミチらしき犬を見たのですが、スーパーのチラシを見る度に「もう見つからないだろう」と悲しく思っていました。 そして、「3年ぶりの再会」。本当に良かった。無事に戻れたこと、飼い主さんの熱意、地域の人々の協力、そして交流があったことも新たに知ることができて、うれしくなりました。さらに、3年もの間、私の中にミチがいたこともうれしい発見でした。そんなミチにいつか会ってみたいなとも思っています。 小林晃子さん 45歳 山梨県 × × 誤字脱字写し間違いあります。 |