介護を理解してくれる人に出会うとつい涙一杯出したことを思い出します。
主人の両親の世話が重なったときはいいようもありませんでした。
何人の方にお世話になったであろうか。
主人が朝両親の着替えを手伝ってくれた時すーと軽くなりました。
やはり、いちばんつれあいにわかってもらいたかったと思いました。
それから、涙を流すことはなくなりました。
四国新聞 2012年11月25日付 朝刊(共同) 【ケアラーに息抜きを】 〔家族介護の孤立化防ぐ〕〈支援の動き広がる〉 障害や病気がある家族を介護、看病する人を「ケアラー」と呼び支援する動きが広がっている。負担の重さから体を壊したり、虐待につながったりする事例もあるためだ。東京都内には同じ立場の人が集まって息抜きできる専用のバーが誕生。母子手帳のような「ケアラー手帳」を配っているケースも北海道にある。 9月上旬、東京のJR阿佐ヶ谷駅近くの商店街に、ケアラーのためのバー「アラジン」が開店した。介護に詳しい店員が常駐し、お酒を飲みながら日ごろの思いや悩みを語り合うことができる。 たまに帰省して神戸に住む母親(96)を“遠距離介護”しているという有馬敏行さん(65)は「『お互い苦労しているよな』と言いながらくつろげる。介護の知識がない男にとっては情報収集できるのがありがたい」とビールを片手に話す。 自宅で母親を一人で介護している樋口恵子さん(59)も「毎日、昼のカフェの時間にここで気分転換している」という。 バーを運営するNPO法人介護者サポートネットワークセンター「アラジン」(東京)の牧野史子理事長は「独身のケアラーが増えたが孤立していて自分のことを語れる場が少ない。仕事帰りにふらっと立ち寄ってほしい」と語る。 北海道栗山町の社会福祉協議会は今年4月から介護者向けに「ケアラー手帳」の配布を始めた。 きっかけは町民の15%の世帯が介護や看病などに関わっているという同会の調査結果。そのうち6割近い人が体の具合が悪いと答えていた。 手帳の表紙には「大切な人を介護しているあなたも大切な一人」という文字。遠くに住む親を心配したり、引きこもりや不登校の子どもがいたりする人も対象だ。相談窓口一覧や自分の健康診断の記録、介護の基本技術も記載。「脊髄損傷の夫と自閉症の息子を7年以上ケアする30代女性」といった事例集、「15分でも自分の時間をつくる」などの気分転換法も紹介している。 同協議会の吉田義人事務局長は「自分のために時間を使うことをためらう人も多い。介護者にも支援が要るということを社会が発信し続けなければ」と強調する。 2010年にNPO法人や学者でつくる「ケアラー連盟」が発足。介護者支援法のなどの法整備を目指しているが実現のめどは立っていない。 ケアラー支援の先進地。英国で調査した茨城キリスト教大講師の松沢明美さんによると、英国には全国144か所にケアラーズセンターがある。支援が必要なケアラーの早期発見に力を入れており、カウンセリングなどの個別支援、休暇のための費用補助もある。 〈読者投稿〉 私は52歳主婦、主人の祖母満99歳。義母76歳。祖母は92歳から認知症になり97歳で大腿骨骨折し要介護4.義母は胃がんで入退院。二人の介護ストレスから私自身が過呼吸になり体操教室に通い始めた。そこで一人の女性に状況を話したところ、彼女自身が自分の父親を介護していて、私の苦労が痛いほどわかると涙を流してくれるのだった。 今までたくさんの人にねぎらいや同情の言葉をかけてはいただいたが、同じ苦労を経験した人の共感の涙に心から救われた思いがした。分かってくれる人がいることに気持ちがすうっと楽になったことを覚えている。介護に必要なものはねぎらいでも同情でもない!! 痛みを分かち合う同志などだと思う。 この記事のように、地域の介護者同士が交流できるような場ができつつあるという事実に力強い勇気をいただくと同時に、わたしの町にも、そんな場が広がることを心から願っている。がんばりましょうケアラーたち♥(ハートマーク) 宗時純子さん 52歳 香川県 × × 誤字脱字写し間違いあります。 |