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その数、千三百三種類。『ドラえもん』が単行本四十五冊の中で、おなかの「四次元ポケット」から、出した秘密道具ののべ総数という。用途が同じで名前が違う道具も含まれるというが、相当な数である ▼『ドラえもん』の全米でのアニメーション放映が決まった。ディズニー系列の放送局。ネズミ嫌いのドラえもんがミッキーマウスの会社と手を組むというのが面白い。政府のクールジャパン戦略はともかくとして米国でも、子どもの心をつかむことを期待する ▼米国向けに一部の設定などを見直すという。なるほど畳の部屋や押し入れは米国では通じないか。米国版だろうと忘れてはならぬのは『ドラえもん』があくまでのび太の成長の物語であることか ▼「コンピューターペンシル」。試験に使えば正解を書いてくれるが、のび太は悩んだ末、使わなかった。ドラえもんに休日を過ごしてほしかった、のび太は大ピンチにもドラえもんを呼び出さなかった ▼人として正しくありたい。成長したい。それが『ドラえもん』のテーマである。しずかの父親がのび太について語る場面があった。「あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことのできる人だ。それが一番人間にとって大事なことなんだからね」 ▼便利な機械で相手を倒せ。勝利、成功、効率化。それが「米国好み」とまではいわぬが、そんな話なら遠慮したい。 |