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しっかりやれよぉ。 また、いつか、日本のどっかで、きっと会おうな。 第18作『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』から 2012年の秋、フアンの方々と「男はつらいよ」ロケ地を訪ねるバスツアーの旅で、長野へ出かけました。その二日目、第18作『寅次郎純情詩集』のロケ地である上田市別所温泉まで足を延ばし、寅さんが歩いた地を訪ねました。 この作品で寅さんは、別所温泉の北向観音の前で、旅役者の坂東鶴八郎一座と再会します。48ページ(17)でも紹介した、第8作『寅次郎恋歌』の冒頭で出会い「明日はきっと気持ちのいい日本晴れだ」と励ました、あの一座です。一座の花形女優・大空小百合(岡本茉莉)がビラを配っていると、寅さんが通りかかるのです。そこで寅さんは、北向観音の境内に建てられた芝居小屋で一座の「不如帰(ほととぎす)」を楽しみます。舞台から座長(吉田義夫)に「先生」と紹介され、気持ちが大きくなった寅さん。宿へ彼らを招いて宴会しますが・・・・・。 さてロケ地巡りでは、当時の監督助手の五十嵐敬司さんに同行頂き、撮影秘話を伺いながら、フアンの方々と楽しいひとときを過ごしました。映画のなかで、寅さんが泊まった宿は、北向観音近くのお土産物屋を旅館に見立てて撮影したそうです。まだその建物が残っていて、かわらぬたたずまいに感激しました。 寅さんは、座長に紹介されたように「昔から私どものごひいき」として、役者衆に料理と酒を振る舞い、楽しい夜を過ごします。その翌朝、小百合が川を挟んで向かいの道路から、お礼を言います。 ぼくらの旅には、小百合を演じた岡本茉莉さんも同行されていたので、この寅さんと一座の別れのシーンを皆で再現しました。 次の興行地へ向かう一座のトラックに乗り込んだ小百合に、寅さんがかけるのが、本編のことばです。お互い、お天道様に背くことなく、懸命に生業を続けていれば、日本のどこかでまた会うことができる。寅さんの「しっかりやれよぉ」に込められた、同じ渡世の一座への思いが感動的です。 ここまではカッコ良かった寅さんですが、宴会代まで持ち合わせがありません。結局、さくらが、宿代を持って、柴又から迎えにやってきます。こうした映画の記憶をたどるロケ地巡りの旅も楽しいのです。 × × 誤字脱字写し間違いあります。 |