サッカーPK戦は残酷、というコラムが15日中日新聞に載ってたので遅くなったが移しておこう
サッカー日本代表の元監督イビチャ・オシムさんは、試合をPK戦で決着させることが好きではなかった。「あんなものはクジ引きみたいなもの」と語ったという
▼旧ユーゴスラビアを監督として率いた1990年ワールドカップ(W杯)イタリア大会準々決勝のアルゼンチン戦は延長でも決着がつかず、PK戦に。オシムさんはキッカーを決定すると「自分の仕事はやり終えた」とベンチから引き揚げ、敗北はロッカールームで知ったという(木村元彦著『オシムの言葉』)
▼一昨日にあったサッカーの全国高校選手権決勝もPK戦にもつれこんだ。10人目で流通経済大柏が失敗し前橋育英が決め、それぞれ敗者、勝者に。決勝のPK戦が10人目まで続いたのは過去最長という
▼失敗者の有無や多寡で白黒をつけるかのようなPK戦はいつも残酷。オシムさんが嫌ったのも分かる。流通経済大柏の監督も「PK戦での決着は複雑。1人に勝敗を背負わせるのはどうかな」とこぼしたそう。失敗した選手が早く立ち直ることを祈る
▼W杯イタリア大会準々決勝では、試合に勝ったがPKに失敗したアルゼンチンの英雄マラドーナ選手が、やはりPKを外したユーゴスラビアの名手ストイコビッチ選手を抱き寄せ「泣かないでほしい。これが人生だ」と言ったという
▼PKは下手な選手だから失敗するわけではないと歴史が証明している。
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くじ引きで決めるのが いいだろう と思う人は多いだろうね。