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第四章 攻める意識 打撃は下半身と利き手 スイングをつくりあげるには、試行錯誤を繰り返すしかない。選手によって長所、短所はさまざまだが、私の場合はなかなか手が動かないという欠点があった。 バットを構えてタイミングをとり、打ちに行く時のグリップの位置を「トップ」というのだが、このトップをつくった時に、自分が意識しているよりもグリップの位置が捕手側に動いていない。 だから、素振りやティー打撃でもわざと大きくトップをつくってから振るように心がけていた。身体にトップの位置はここだよ、と覚え込ませるわけだ。投手と対戦する試合のなかで … [続きを読む] |
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第四章 攻める意識 詰まることを恥ずかしがらない プロ野球で生きる道を示してくれたのが入団時の野村監督なら、打撃の術を示してくれたのが中西太さんだった。 プロ一年目の打率は・220、二年目は・273。115試合出場した三年目は・282をマークしたが、そう甘くないのがプロの世界だ。四年目は・258、五年目は・248と打率が大きく下がっていった。 守備力が重視される遊撃を守っていたとはいえ・250前後というのは決して褒められた数字ではない。チームには毎年、ドラフトで若い選手が入ってくる。守りでは負けない自信があったが、自分より … [続きを読む] |
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第三章 守る意識 守備隊形をいかに動かすか 打撃は三割を超えると、一流と言われる。ヒットを打たない残りの七割は、失敗が許されるわけだ。これほど成功率の少ないスポーツは少ないはずだ。 一方で、守備は100%の成功率が求められる。さらに、相手打者や試合の状況によっては、守備隊形や守備位置を変えることが必要になる。その駆け引きや求められる質の高さに、守備の魅力を感じてきた。 ポジショニングに関しては、まずはデータを重視していた。プロ野球の場合はスコアラーが打球方向別のデータを作成してくれる。投手と打者の力関係で、変化球ならこちら … [続きを読む] |
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第三章 守る意識 忘れられないエラー 忘れられないプレーを聞かれたら、同志社大学時代の最後の試合でのプレーを挙げる。4年生最後の大会は、私のトンネルで負けてしまった。あのエラーは今でも忘れられない。一、三塁でバックホームの場面だったのだが、少し焦っていたこともあり、打球のバウンドに合わせることができなかった。上からグラブで押さえつけるような形になってしまった。本当のあっという間にボールが股の下を抜けていき、試合が終わってしまった。 勝っていれば、もう一試合プレーすることができたのである。私は社会人野球のプリンスホテルに進む … [続きを読む] |
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第三章 守る意識 洞察力をいかに鍛えるか 内野手は視界を広く保たなければいけない。 高いバウンドのゴロに対して、どこまで突っ込んでいって捕ればいいかとよく聞かれるが、結局はランナーが見えているかどうかにかかっていると思う。 ランナーなしの状況だとすれば、足が速いバッターなのか、遅いバッターなのか。足が遅いバッターなら、何も無理に前進して捕ることはない。もうひとつバウンドを待って捕ってから投げても、楽にアウトにすることができる。 2013年の交流戦で、楽天の松井稼頭央と打者走者が見えるかどうかの話をする機会があった。 クリ … [続きを読む] |
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第三章 守る意識 守備向きな性格とは 残念なことだが、球界全体を見渡しても、守備力という部分ではレベルが落ちてきていると感じている。 私が入団した1995年には、各球団に一人は守備の職人と言われる選手がいた。巨人、中日で活躍した川相昌弘さんや西武、ヤクルトで活躍した辻発彦さんがそうだった。守備が売りという選手自体が減ってきているし、最近では本当の意味での守備固めとして試合終盤に出場する選手が減ってきている。 個人名を挙げれば、楽天でセカンドを守る藤田一也の守備はうまいと感じることが多い。2013年は楽天の日本一に貢献したが … [続きを読む] |
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第三章 守る意識 ボールと距離を置く サードにポジションに移ってから頭を悩ませたのが、構え方だった。ショートの時は左右に瞬時に動けるように足踏みをしながら待つ状態だった。だが、サードで同じような状態で構えていてサード特有の速い打球に対処できるかどうか不安だったのである。 左右どちらの足を前に出して構えればいいのか、いろいろ試していたのだが、なかなかこれだと思うことができずにいた。 きっかけを与えてくれたのが中日の落合博満監督(現・ゼネラルマネジャー)だった。そのシーズンのオールスターで助言を求めたところ、両足をそろえて構え … [続きを読む] |
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第三章 守る意識 遊撃手、三塁手の違いは 2008年のシーズン途中から、ショートではなく、サードを守ることになった。開幕前、当時の高田繁監督に「サードの準備をしてくれ」と言われた時には、正直プライドを傷つけられた思いだった。 高校時代から守ってきて、ショートという守備位置には人一倍愛着を抱いていたからだ。ショートは守備が一番うまい選手が守るポジションだという自負もあった。 「ショートを守ってこその宮本慎也ではないのか」 入団以来、守備を武器に生きてきた自分が、サードに回って存在価値があるのかという葛藤を感じていた。サードは … [続きを読む] |
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