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ちょいとだけ、いい男ぶらしてくれよ。 第45作『男はつらいよ 寅次郎の青春』から 全48本作られた「男はつらいよ」シリーズのなかで、最もカッコいい寅さんの登場シーンといえば、第45作『寅次郎の青春』だと思います。 宮崎県は油津(あぶらづ)港にほど近い、堀川運河にかかる小さな橋のたもとにある理容店の女主人・蝶子(風吹ジュン)が、行きつけの食堂でお昼休みを過ごします。カウンターに座り、ママにこんなことを言います。 「あーあ、どっかにええ男でもおらんじゃろか? 沖縄でん、北海道でん、ついていくっちゃけ … [続きを読む] |
寂しさなんてのはな、歩いているうちに風が吹き飛ばしてくれらぁ。 第44作『男はつらい 寅次郎の告白』から 1991(平成3)年12月に公開された『寅次郎の告白』は、寅さんのおい・満男(吉岡秀隆)とガールフレンド・及川泉(後藤久美子)の恋を描く「満男シリーズ」の三本目です。 両親が離婚し、水商売をしている母・礼子(夏木マリ)と名古屋に住んでいる泉も高校三年生。就職の面接のために上京。たまたま柴又に帰ってきた寅さんは、さくらたちとともに、寂しい思いをしている泉を本当の家族のように迎えます。 ところが、高 … [続きを読む] |
貧しいね、君たちは。二言目には金だ。 金なんかなくたっていいじゃないか、美しい愛さえあれば! 第43作『男はつらいよ 寅次郎の休日』から 寅さんは年中恋をして、年中振られている。そんなイメージがありますが、シリーズを見てゆくと、さまざまなかたちの愛が描かれています。 自分の気持ちを伝えることなく、そっと相手の幸福を願うだけのこともあれば、困っている相手のために、奮闘努力することもあります。でも、寅さんは自分の恋する気持ちを、一方的に相手に押し付けることはしません。また、相手から何かの見 … [続きを読む] |
私は、おいの満男は間違ったことをしていないと思います。 第42作『男はつらいよ ぼくの伯父さん』から 「男はつらいよ」は、第42作『ぼくの伯父さん』から、平成の若者たちの、決してスマートとはいえない生き方を応援する「青春映画」へとシフトしてきました。世は変われども、変わらないのは、若者の悩みでもあります。 この作品から吉岡秀隆さんふんする満男の初恋の人・及川泉役として後藤久美子さんが出演。それまで「男はつらいよ」とは無縁だった若い世代が劇場に駆けつけ、観客動員数も上昇しました。 浪人生の満男は、 … [続きを読む] |
酒のにおいが腹の真にじぃっと染み通ったころ、おもむろに一口飲む。 さぁ、お酒が入っていきますよ、ということを 五臓六腑に知らせてやるんだ。 第42作『男はつらいよ ぼくの伯父さん』から 1969年に始まった「男はつらいよ」シリーズは、昭和40年代末から60年代にかけて、多くの観客を魅了し、国民的映画シリーズと呼ばれるようになってきました。お盆とお正月、年2回、公開される新作は、日本人の歳時記のようなものとなりました。 このシリーズと寅さんは「変わらない」ことを身上に続いてきました。まだシリーズが続いてい … [続きを読む] |
じゃ、また夢の続きを見るとするか。 第41作『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』から 第25作『寅次郎ハイビスカスの花』のクライマックスで、寅さんは、リリー(浅丘ルリ子)に「俺と所帯を持つか」といいます。その気持ちをうれしく思いながらも、受け止めかねたリリーは「私たち、夢見てたのよ、きっと。ほら、あんまり暑いからさ」といい、寅さんは「そうだよ、夢だ、夢だ」とがっかりします。 これを失恋とするかはともかく、二人はまた旅の人となります。山田洋次監督が素晴らしいのは、ラストで二人を再会させて幸福なエンディング … [続きを読む] |
どこの川の流れも同じだなぁ、 流れ流れて、どこかの海に注ぐんだろう? 第41作『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』から 寅さんの故郷のイメージは、悠々たる江戸川の流れにあると思います。それが少年時代の原風景であることは、映画を観ているとよくわかります。寅さんには川辺がよく似合います。 第17作『寅次郎夕焼け小焼け』では、夏の日差しのなか、兵庫県たつの市の揖保川(いぼがわ)のたもとでアイスキャンディーをほうばります。 第22作『噂の寅次郎』では、静岡県島田市の大井川にかかる蓬莱橋(ほうらいばし)で、旅の … [続きを読む] |
おい、お前がいないと会社、つぶれちゃうのか? 第41作『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』から 風の吹くまま、気の向くままに、旅から旅の暮らしをしている寅さん。どこの組織にも属さず、何かに縛られることもありません。 「男はつらいよ」がスタートした1960年代末は、かげりが見え始めたとはいえ、高度成長時代でした。サラリーマンとして頑張れば、出世ができる、給料も上がり、バラ色の未来が待っている。それが当時のホワイトカラーでした。 一方、われらが寅さんは、組織とは無縁のアウトローです。「男はつらいよ」シリーズは … [続きを読む] |
その数、千三百三種類。『ドラえもん』が単行本四十五冊の中で、おなかの「四次元ポケット」から、出した秘密道具ののべ総数という。用途が同じで名前が違う道具も含まれるというが、相当な数である ▼『ドラえもん』の全米でのアニメーション放映が決まった。ディズニー系列の放送局。ネズミ嫌いのドラえもんがミッキーマウスの会社と手を組むというのが面白い。政府のクールジャパン戦略はともかくとして米国でも、子どもの心をつかむことを期待する ▼米国向けに一部の設定などを見直すという。なるほど畳の部屋や押し入れは米国では通じないか。米国版だろうと忘れて … [続きを読む] |
風の吹くまま、気の向くままよ。 『男はつらい』各作から 寅さんの旅は自由です。さて、これからどこへ行こうか。その時の風向き次第で、歩き出すのです。暑い時は涼しい北海道へ、寒い季節には温かい九州へと、まるで風に誘われるように、自由気ままの旅の空です。 「風の吹くまま、気の向くままってやつだよ。道の真ん中でよ、こうやって指に唾(つばき)つけるだろ、で、こうやって出すわけだ。風が吹いてきたなって方へ一緒につられて、フワフワフワフワってこう行っちゃうわけだ」(第29作『寅次郎あじさいの … [続きを読む] |
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